第三者評価の「事務作業負担」、諦めていませんか?

生成AIイラスト

第三者評価を受ける際、「事務作業の多さに頭を悩ませている」という声を多くの事業所様から耳にします。

皆様の事業所ではいかがでしょうか?

第三者評価における事務作業は、全職員が記入する「職員自己評価」と、担当者が行う各種作業に大別されます。

今回は、そのなかの「職員自己評価」について取り上げます。

職員自己評価の「多すぎる項目」問題

特に問題視されるのが、職員自己評価における設問の項目数です。項目数の多い特別養護老人ホームの場合、その数は140項目以上にものぼります。パート職員を含む全職員に回答を求めるため、これが大きな負担となるのは想像に難くありません。

項目が多すぎることによる弊害は、以下の通りです。

  • 途中で回答を諦めてしまう
  • すべての項目を同じ選択肢で回答してしまう(回答の信頼性が著しく低下)
  • 同じ設問に重複して回答、または記入漏れ(回答箇所がずれている可能性)
  • 白紙で提出してしまう

事業所によって発生率は異なりますが、おおむね3〜10%程度の職員が、このような状況に陥っているようです。多忙ななか設問を読むだけでも大変なため、白紙で提出する方がいるのも無理はありません。

これは当社に限らず、多くの評価機関が共通して認識している課題です。

以前、評価機関の会合で「事業所の大きな負担になっているため、項目を整理・削減できないか」という質問が上がったことがありました。具体的に「どの項目とどの項目を統合すれば改善されるか」まで言及された、よく練られた提言でした。

私個人としては、この提言に大いに賛成でした。しかし、評価推進機構からの回答は「変更する予定はなく、検討も考えていない」というものでした。

というわけで、残念ながら、項目数自体を変更することはできません。

当社独自の「事務作業負担軽減」への取り組み

項目数を変えることはできないものの、当社では回答作業の負担を減らすための方法を独自に模索し、実行しています。

1. 書類のレイアウトを徹底的に改善

レイアウトが悪いと、内容の理解を妨げ、時間や紙の無駄にもつながります。そこで当社は、より少ないページ数で、より理解を妨げない文書へのリニューアルを行いました。

デフォルトの回答用紙は2枚構成ですが、例年、2枚目を書かずに提出する回答者が10%近くに及ぶケースもありました。この状況を解消するため、当社では思い切って1枚にまとめました。さらに、レイアウトの工夫により、デフォルトの設問用紙よりも大幅にページ数を削減しています。

また、読みにくいMSゴシックフォントの使用も廃止しました。

2. 設問文の「分かりにくさ」を解消

毎年、設問の文言に対するご意見も多く寄せられていました。

要約すると、以下のような内容です。

  • 「何が言いたいのか分からない文章で困る」
  • 「言い回しが硬く、協力する気が失せる」

文章に不満を感じると、回答意欲が低下する気持ちはよく分かります。一文一義の原則に反する文章や、定款のように硬く、意味の取りにくい設問文が散見されているのが実情です。

そこで当社では、設問の趣旨から逸脱しない範囲で、読みやすく、一度で内容がスッと頭に入る文章へと、すべて書き換えました。

その結果、昨年のフィードバックの席では、「文章を変えてもらえて良かった」と大変ご好評をいただきました。

3. 回答時間の劇的な短縮

ある評価機関では、職員自己評価の回答に要する時間を150分と見積もっているようです。考えながら記入するため個人差はありますが、これはかなり長い時間と言えるでしょう。

しかし、当社の改訂された用紙を使用すれば、紙をめくる時間や転記する時間が大幅にカットされます。加えて、「この文章は何を言いたいのだろう?」と悩む時間も不要になるため、回答時間は半分以下(約60分)になると予想しています。慣れている方や早い方であれば、30分程度で完了することも可能でしょう(当社のシミュレーションによる)。

項目数自体は変更できませんが、このように手間と作業時間を大幅に短縮できるよう、当社は日々努めています。

第三者評価の事務作業負担にお悩みでしたら、ぜひ一度当社の工夫をご覧になってみませんか?

更新情報を受け取る