東京都福祉サービス第三者評価の評価者になるには
先日、知人に「第三者評価の評価者になるにはどんな条件がある?」と聞かれたので、今日はこの話をまとめて、シェアします。興味のある方は参考になさってください。
このページの目次
1.評価者になる条件は2つ
現在、都道府県ごとに第三者評価を行っており、それぞれの自治体で応募要件や講習内容が違うようです。ここでは、東京都の第三者評価に限定して説明します。
また、今後、要件が変わる可能性もあります。2018年まではこうだった、という話として読んでください。
東京都の評価者になるには、大きく2つの条件をクリアする必要があります。
「キャリアの適合」と「養成講習の修了」です。
2.キャリアについて
評価機構が決めた要件に合致したキャリアを持つ人だけが、申請することができます。
用語としては「評価者養成講習の受講資格要件」となります。
受講資格要件
下記の資格要件のいずれかを満たすこと。
- 福祉・医療・保健業務を3年以上経験している者
- 組織運営管理業務を3年以上経験している者
- 調査関係機関等で調査業務や経営相談を3年以上経験している者
- 福祉・医療・保健・経営分野の学識経験者で、当該業務を3年以上経験している者
- その他、上記と同等の能力を有していると機構が認める者
申請にあたって、 キャリアについて証明する書類を作成します。上記資格要件によってその内容が異なりますので、詳しくは評価機関にお訊ねください。
3.キャリア以外に必要なもの
受講資格要件には記載されていませんが、日本語表記を正しく使用して文章を書く能力と、基本的なパソコンスキルは必須です。
文章力
各評価項目のコメントの文字数は、256文字が上限です。そのなかで的確かつ簡潔にまとめるには、相応の文章力が必要です。
また、コメントには必ずタイトルも入れます。内容を適切に表したタイトルを付けることも、文章力が必要だと私は痛切に感じています。
さらに、当評価機関の場合は、組織マネジメント担当とサービス担当がそれぞれすべてを書きますので、書く総量はかなりのボリュームになります。
ちなみに私の経験ですと、特養のサービス部分(全体講評も含む)で、合計2万文字ほどでした。
パソコンスキル
パソコンのスキルは、基本的な操作ができれば大丈夫。具体的には、こんなスキルです。
- 数百~数千文字の文字入力が問題なくできる
- Wordで文書を作れる
- Exelで文書を作れる
- メールの送受信と添付ファイルの取り扱いができる
- 指定のサイトからファイルをダウンロードすることができる
- プリンタで印刷することができる
養成講習の段階から、パソコンを使っての宿題がありますので、パソコンとネットワーク環境、プリンタが必要です。
深堀りする力
評価の作業では、次の3つの行動を行います。
- 資料を読み解く
- 状況を見て理解する
- 人から話を聞いて、さらに理解する
目の前の状況のなかから何かに気づいて、
「最初のきっかけは?」
「問題の根っこは?」
「本当は何が言いたい?」
「この現象は何につながっている?」
「これができるということは…」
と考え、それを調べられることが必要です。
つまり、突き詰めていく力、最近よく聞く言葉ですと「深堀りする力」を持っていないと、質の良い仕事ができません。
(この辺は評価機関によって考え方が異なるかもしれませんが、当評価機関ではこう考えています。)
別の言い方をすると、
- 読解力
- 洞察力
- コミュニケーション能力
が必要とも言えますね。
「そんなものかと思った」
「だって、そう書いてある(そう言った)から」
と受け流しがち人には、第三者評価は適していない仕事です。
適性があるということです。
4.申請方法
資格要件を満たし、評価機関の推薦を得られれば、申請ができます。
申請は、希望する個人ではなく評価機関が行いますので、まずは相談できる評価機関を見つけ、資格要件の詳細を確認してください。
申請は年1回。例年、年度末頃に申請期間が設定されています。
次に、申請が通った後の流れも説明しましょう。
5.養成講習について
申請し、書類審査が通った人は、養成講習を受講できます。
養成講習の期間は、6日間(合計39時間)。全日程を修了することが必須です。 欠席は認められていないので、必ずスケジュールを空けてください。
養成講習の内容
講習の内容は、座学 ・グループワーク・テスト +実習。
最終日に講習内容の理解度を調べるテストがあります。規定の点数以下だと落第となります。
※実習は 6日間(合計39時間) に含まれません。
実習は、インターンシップのようなものと理解していただくと、イメージしやすいかもしれません。評価機関が事業所へ訪問する際に同行して、実際の作業を見学・参加します。
実習後は指定フォーマットのレポートを作成し、評価機関経由で機構に提出します。
6.評価者になるまでに必要な時間
実習レポートが受理されると、養成講習修了証明書が評価機関に届き、最後の手続きの連絡が来ます。その手続きが終了した後に、評価者名簿に掲載されます。
評価者名簿に掲載された日から、正式に評価者となります。
時期は早ければ12月中、年明けになることもあるかもしれません。(実習時期によって前後します。)
申請から正式に評価者になるまで
申請が3月頃。
書類審査の結果通知が初夏の頃。同時に、養成講習の日程が決定します。
養成講習が秋。
正式に評価者となるのが12月末頃です。
申請から評価者になるまで、半年かかることになります。
以上、概要だけをまとめました。詳細は評価機関にお訊ねください。