年齢早見表

イメージ写真 by 写真AC

今年も特別養護老人ホームの利用者調査に行ってきました。

評価者それぞれ「必ず聞くこと」はあるんじゃないかと思うのですが、私の場合は、生年月日と年齢を聞くようにしています。

理由は、まず第一に「これからあなた自身のことを聞きますよ」というスイッチとして。

そして、はい・いいえでは回答できない質問をすることで、ちょっと頭のウォーミングアップをしてもらうという意味があります。

生年月日を答えていただいたら、次は年齢です。

生年月日は正しく言える方がほとんどですが、年齢はあやふやな方も少なくありません。

私も自分の年齢を正確に言えるかというと…ちょっと怪しいです。コワいですね(笑)。私の場合、ずれても1~2歳かと思うんですが、認知症の方は20歳近くずれて答える方もいます。その方の気持ちがどこで止まっているか知るひとつの指標と思って聞いています。実際、お答えになった年齢のように見えるから不思議です。

事業所から事前に一覧表をお預かりしているので、実は本当の年齢は分かっているのです。手帳の巻末についている年齢早見表を見比べて、確認しています。

「何歳って出てる?」と聞かれることもしばしば。「○○歳になってますね」と答えると、「えっ! そんなに年取ってた?」とほとんどの方が言われます。

手帳巻末の年齢早見表(実物)

特養での調査となりますと、この早見表では足りないんです。

今回もこの表にない生まれ年の方々がいらっしゃいました。

そんなお年頃の方も口を揃えたように言われるんですよ。

「白髪やシワが増えて、鏡を見るたびにイヤになっちゃう。鏡に映った自分が知らない人に見えて、この人誰かしらと思うのよ」

「分かります分かります、私もすでにそうです」と言いましたら、「あなたはまだ若いじゃない」とお叱りを受けました。でも、実際そうなのですよ。

「そのくらいの年から私も年取ったと感じ始めたわ」と納得していただけまして、何とも言えない気分にもなりました。

年を取るのって止まりませんから、ずっと「年取って顔が変わっちゃったわー」と言うことになるんですね。

いつもはただの数字の年表に思える年齢早見表が、ぐっと重みを感じるのを味わいました。だって、これらの数字の一つひとつを(欄外の数字の分も)生きてきたのですものね。

次に訪問するときは、もう少し古い年代から分かる物を持って行くことにします。

また元気にお話しできると信じて。

(W)

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